各診療科紹介
眼 科
眼科全般の診療はもちろんのこと、様々な網膜硝子体疾患への治療を中心に、最先端・最良の眼科医療を患者様の立場に立ち安全に提供することに努めており、最新の診断機器による的確な病状評価のもとに、最新の設備・技術を駆使して手術を行っています。
白内障手術はほとんどが小切開超音波白内障手術で白内障手術時の乱視矯正にも積極的に取り組んでおり、日帰り手術、入院手術のいずれにも対応していますが、術後感染のリスク低減のため入院手術を推奨しています。
また、多焦点眼内レンズを用いた白内障の手術にも対応しております。
硝子体手術は全例で広角眼底観察システムを用いた27G極小切開硝子体手術を行っており、経結膜無縫合硝子体手術です。
当院は、常勤の麻酔科医がいるため病状に応じて全身麻酔下での手術を行っており、90歳以上の高齢の方や全身に疾患のある患者様にも、的確な全身管理下で局所麻酔による各種の眼科手術が可能です。
特 色
難治な増殖糖尿病網膜症、増殖硝子体網膜症に対しても積極的に極小切開硝子体手術を行っており、良好な治療成績を得ています。
増殖糖尿病網膜症、網膜剥離等に対して超広角眼底撮影装置を有効に使用した詳細な眼底管理を行っており、加齢黄斑変性、黄斑浮腫をはじめとする黄斑部疾患に対しては、走査型レーザー眼底撮影装置(SLO)による蛍光眼底造影検査(FA/IA)と網膜光干渉断層計(FD-OCT)による精密な網膜断層撮影検査を行い、患者様のニーズに応じたオーダーメード治療を行っています。平成20年度に光線力学的療法(PDT)実施施設となりました。
また当院は平成20年1月1日より三重県角膜・腎臓バンク協会より角膜移植医療機関の指定を受けており、角膜移植(角膜パーツ移植など)を積極的に進めております。
多焦点眼内レンズの手術について
白内障の手術におきまして、従来から用いられてきた「単焦点眼内レンズ」に加えて新たに「多焦点眼内レンズ」を使用する手術を当院で実施できるようになりました。 多焦点眼内レンズは、焦点を1つの距離のみに合わせる単焦点眼内レンズと異なり、 遠距離、中間距離、近距離など複数に焦点が合います。
多焦点レンズは若い頃のような見たい場所に焦点を自由に合わせてくれる水晶体とは違うので、位置により見えにくい場合はめがねが必要となることもあります。また細かい文字を読むとき、長時間読書をするとき等もめがねをかけたほうが楽な場合もあります。
それでも短焦点眼内レンズを入れた後のように、見たい所やものの位置に合わせていくつものめがねを使い分けたり、頻繁にめがねをかけたりはずしたりすることから開放されます。職業柄、めがねやコンタクトレンズをご利用できない方はもちろん、めがねをかける頻度や本数を減らしたい方には好ましいといわれています。欧米では老眼矯正の選択肢として多焦点眼内レンズを入れる人もいます。
多焦点眼内レンズは遠距離、中間距離、近距離など複数に焦点を合わせられるよう設計されています。多焦点眼内レンズでの見え方に脳が慣れるには、年齢や個人差はありますが、一般的に数ヶ月程度かかるといわれています。また、暗いところでは単焦点眼内レンズと比べ、くっきり感がやや落ちる可能性もあります。薄暗い場所や夜間にライト等を見ると、光の輪やまぶしさを感じることもありますので、特にレンズを入れた後の数ヶ月間は、夜間の車の運転等には注意が必要です。
また、多焦点眼内レンズを選択される時は、両方の眼に多焦点眼内レンズを入れた方が遠距離、中間距離、近距離において良い見え方が期待できます。
多焦点眼内レンズの費用について
多焦点眼内レンズを入れる白内障手術は健康保険の対象外で全額自費負担でしたが、2020年4月より選定療養が開始されました。「単純眼内レンズでの白内障手術費用(保険適応)」に「多焦点眼内レンズ費用(自費負担)」で多焦点眼内レンズ手術が受けられます。
注意事項
※手術後の経過により、角膜屈折矯正手術(LASIK/レーシック)が必要になることがあります。
多焦点眼内レンズに興味がある方はまず診察をお受けください。